和装を楽しみたい方へ#7

着られない
-着付けが難しい

 前回、きものを着られないのは難しいからではなく、きものや着方を知らないだけというお話をしました。そして、それだけでなく、まず、きものを着るためには何が必要かもわかりません。また、それが揃っていよいよ着付けが始まるとしても、何から手を付けていいかさっぱりわからないわけです。もうひとつ、知らないついでに大切だけれど見落としがちなのは、正しい着姿の完成したかたちも知らないということです。

 そして、知らないことは覚えていただくしかありませんから、まずはとりあえず本やインターネットで調べて見てください。身近に先生がおいでなら、もちろん教えていただくのもいいと思います。本やインターネットで必要なものや正しい着姿を知り、着方の動画などが見つかったら、とにかく一度着てみることをお勧めします。今では、インターネットを見ながら初めてきものを着てみましたなんてかたも現れ始めています。

 どんな格好になってもいいので、ここでまず挑戦するかどうかが分かれ目です。ぜひご自分で着てみて下さい。最初からうまく行くはずはありませんが、3回ぐらい練習するとそれなりに格好になるようです。さらに練習を繰り返すと、いつもうまくいかない問題点がわかってくるので、できれば近くの名人に聞いてみる。意外と近くにそんな方がいらっしゃるものです。そこでポイントを教えていただき、その繰り返しで上達するのです。

 名人には、実際の着姿を見ていただくことができれば最高です。正解がわからないから不安で迷うわけですから、着姿を一度確認していただければ不安は一気に解消します。それはきっと次の自信につながるはずです。当店でもそんなお手伝いができればいいといつも思っています。残念ながらスタッフに名人はおりませんが、幸いなことにお客様の中には着付けの名人や和裁の名人がたくさんおいでですから何かお役に立てることはありそうな気がします。

 自分でできるというのは便利なもので、締め方の強さも自分で加減できるので妙に苦しかったり緩かったりしません。また、何より着崩れたときにさっと手直しができることで安心感が違います。花嫁や成人式の着付けまで自己流でとは申しませんが、ご自分の着付けはご自分で、これが基本だと思います。昔の人は当然そうしたわけですし、ご自分で美しいと思える理想の姿もはっきりしてくると思います。