きものと帯の合わせ方

2018年10月25日

きものに合う帯を選ぶには、きものの上に帯を置いて、実際に合わせてみるのが一番です。これは当社半幅帯に限ったことではありません。ただ、それができない場合が問題です。オンラインショップでもそうですね。

きものサローネでもたくさんのお客様とお話しする機会がありました。お褒めの言葉もいただきました。その中で印象的だったのは色柄が多すぎて選べないという声でした。また、お持ちのどのきものと合わせていいのかわからないということも。

お好みはそれこそ十人十色ですから、作り手としてはたくさんの色柄をご紹介したいと思っています。それがかえって選び難さにつながっていたとは意外な驚きでした。

そこで、もう一度帯の選び方、つまりきものと帯の合わせ方についてお話ししておきましょう。

以前にも書きましたが、合わせ方に決まりはありません。ご自分が気持ちよく感じる組み合わせでいいと思います。ただ、そもそもどこから始めていいかわからないという方もいらっしゃるようです。

まず、きものは特別という考え方はやめてください。洋服選びのように気楽にいきましょう。そして一番簡単な合わせ方のポイントは、きものの色の濃さ、正確には明度(明るさ)の差と柄のバランスです。

暗い色のきものには明るい色の帯、逆に明るい色のきものには暗い色の帯。また、中間の明るさのきものには、中間ではない、明るい帯か暗い帯を合わせれば、それだけで完成する組み合わせもあります。

それでもなにか違うと感じるときは、柄の大きさに注目します。無地や無地に近い細かい柄のきものには帯の柄の大きさはあまり問題になりません。でもきものの柄が大きなときなどは、なんでも合うとは限らないようです。

問題はきものの柄と帯の柄との大きさのバランスです。きものの柄と同じような大きさの柄の帯を合わせてしまうと、ちょっとゴチャゴチャした印象になります。ですから中柄のきものには大きな柄の帯を、大柄のきものには中柄の帯を合わせるとほとんど問題が解消します。

バランスは大きさだけではありません。例えば線で描かれている柄のきものには、面で構成された柄の帯を合わせてみる。また、曲線の多い柄には直線的な柄、多色のきものには単色の帯など、きものと帯の雰囲気があまり同化しない組み合わせが問題ないようです。

ただし、その逆を意識して、同化する組み合わせが必ず合わないかというとそうでもないこともあります。上級者の方の高度な合わせ方では、あえてそんな狙いをする場合もあるので奥は深いですね。

しかし、なんといっても一番のお薦めは最初にお話しした通りです。できるなら、きものの上に、実際に色々な帯を乗せて合わせてご覧になってください。意外な組み合わせがあるかも知れません。

最後に、それでも1柄に絞りきれないお客様に向けてご紹介します。近々“ひさかたごのみ”という商品ページができる予定です。そこでは、お客様ご自身に表と裏の柄を選んでいただき、1本で2本分の特別な帯をお作りします。お楽しみに。